身の回りの整理をしよう①

「モノ」の整理

 今月からは「身の回りの整理をしよう」が始まります。「身の回りの整理」と言うと、家の中に溢れるモノが思い出されるかも知れませんが、その他にも「資産」や「人間関係」等々と対象はいろいろあります。今回はそれらの中でも、最も身近な家の中の「モノ」の整理を取り上げます。

長い時間を過ごす家を安全、快適な場所に

 なぜ家の中の「モノ」を整理する必要があるのでしょうか。老後、最も多くの時間を過ごす場所は、家の中になると思われます。

 その時、家の中にモノが溢れていたらどうなるでしょうか。あるモノを使いたいとき、そのモノがどこにあるかわからず探すのに手間取る、同じモノが既にあることに気が付かずまた買ってしまう、モノに躓いて転び、怪我をする、といったことが起こる可能性があります。

 これらのことが整理を行うことで、モノを探す時間が節約され、同じモノを買う無駄が無くなり、モノに躓かなくなることで、将来的な怪我・介護のリスクを減らすことになります。結果、家の中が安全で快適な場所になるのです。

第三者を入れて「モノ」を分類しよう

 ではどのように整理していくのでしょうか。まずは残すモノと捨てるモノに分類するのですが、この時、一人で作業するのは止めましょう。

 今、家の中にある様々なモノは、理由はどうあれ一度は「必要」と判断されたもの。それを「残す」か「捨てる」か判断するのは、難しい作業なのです。一人だと「そのうち使うから」「もったいない」と言った理由で、そのままになる可能性が高くなります。だから第三者を入れて、作業をする必要があるのです。

 第三者とは、娘さんや息子さん等の身内の方がいいでしょう。

 ただし、作業を行う際、モノを「残す」か「捨てる」かの判断をするのは第三者ではなく、自分自身です。

 モノの中には、一見価値が無さそうに見えても、本人には思い入れのあるモノもあり、それは他人にはわかりません。だから、判断は本人がする必要があるのです。

「いつ使う」かを基準に少しずつ分類

 いよいよモノの分類に入りますが、「部屋の中を一気に片付けよう」とは思わないことです。分類は意思決定の連続で、慣れないうちは疲れるものです。最初は「この棚の中のもの」とか、「服」などと、モノが収納されている場所や、テーマに分けて、少しづつ行ったほうが良いようです。

 この時大事なのが、分類の基準です。今、家の中にあるモノは「そのうち使うだろうという思い込み」からそのままになっているモノがたくさん含まれています。

 そこで具体的に「いつ使う」かを基準にしましょう。例えば、これから少しすると、冬着の季節となりますが、そのなかには毎年着ている服もあれば、何年も袖を通していない服もあるでしょう。この着ていない服、この先着ることはあるのでしょうか。おそらくありません。このように、「いつ使う」か具体的にイメージできないものは、今後も使うことは無いと考え、捨てましょう。

 こうして「いつ使う」かを基準に、少しづつ、そして分類の判断に慣れてきたら徐々にペースを挙げてモノを分類していきましょう。 (つづく)

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2019年10月号掲載)