建物Q&A 開放廊下と玄関等との間の床の段差を斜めに削りスロープ化できないか?(2026年2月号)

 開放廊下型のマンションです。開放廊下に面して住戸玄関ポーチやエレベーターホールが設けられています。現在、住戸玄関ポーチ及びエレベーターホールの床は開放廊下の床より約5㎝位高く、段差になっています。このため車いすの通行に大変不便な状況です。この段差をスロープ化して車いすの通行をし易くしたいと思います。段差部分を斜めに削りスロープ化をしても構造上問題ないでしょうか?

 開放廊下の床はそこに面する玄関やエレベーターホールの床面より下げ、開放廊下に吹き込んだ雨水が玄関やエレベーターホールの床に流入するのを軽減するように作られています。また建物の開放廊下側の壁面位置には柱や梁が設けられています。このため開放廊下と玄関等の段差部の角突部は梁の一部になっています。この角突部を削ることは梁の角を削ることになり、構造上重大な欠陥になります。建物の構造図を確認し、段差部が梁の一部になっていないか十分確認することが必要です。

 このような場合、玄関前は数が多いので無理ですが、エレベーターホールの前のみ廊下の床を高く嵩上げし、嵩上げ部の両端の廊下内をスロープ化する事例は時々見られます。

NPO日住協協力技術者 一級建築士 山田 俊二 (2026年2月号掲載)