災害関連死ゼロの社会を目指⑳(2021年12月)

新型コロナウイルス感染症

昨年に引き続き今年も新型コロナウイルス感染症に悩み、苦労の絶えない一年となりました。新規感染者数は減少傾向が続いておりますが(1115日現在)、依然として予断を許さない状況といえます。ここでは新型コロナウイルス感染症を踏まえた災害対応のポイントについて項目ごとにまとめていきます。

避難所の衛生環境の確保

まず避難所での衛生面ですが、次の項目で消毒液を使用してのこまめな清拭が必要となります。

①多くに避難者などが手を触れる場所(手すり、ドアノブ、スイッチなど)
②トイレ(便器、トイレレバー、ドアノブ、トイレの床など)

また洋式トイレを使用する場合、トイレの蓋を閉めて流すようにします。

次に手洗い場ですが、石けんや消毒液を設置し、トイレを使用した後の手洗いや消毒を徹底させることが大切になります。これらの掃除や消毒に際してはマスクの装着、目の防護具、掃除用手袋を着用し行います。

さらに換気についてですが、新型コロナウイルスなどの微粒子を室外に排出するためには、こまめに換気を行い、部屋の空気を入れ換えることが必要です。室内温度が大きく上がらない又は下がらないよう注意しながら、定期的な換気を行う必要があります。窓を使った換気の場合、風の流れができるよう、2方向の窓を1時間に2回以上、数分間程度、全開にします。

避難所での食事

次に避難所で炊き出しなどを受け取りに行く場合の注意点ですが、調理者や避難者の衛生管理を徹底し、3密を避け、炊き出しなどを受け取りに行ったり、列の並び方に注意する必要があります。また食事をするときも密にならないよう、個々のスペースでの食事、さらに同じ方向を向いて食事をしたり、互い違いに座り食することも考える必要があります。

参考までに新型コロナウイルス感染症への対応の検討のために、下記サイトでは避難所のレイアウト例などが掲載されていますのでご覧ください。
「避難所における新型コロナウイルス感染症への対応の参考資料」(第2版)(内閣府・消防庁・厚生労働省)
http://www.bousai.go.jp/pdf/0610_corona.pdf

 

災害関連死ゼロフォーラム
https://zero-forum.jp/

一般社団法人地域防災支援協会
https://www.boushikyo.jp/

一般社団法人日本環境保健協会
https://jeho.or.jp/

集合住宅管理新聞「アメティ」471号(2021年12月)掲載