円滑化は美名だが実質は切り捨てではないか 2025-6

 区分所有法の改正案ができ上がり、今国会で審議中だ★政府や各団体による解説などもたくさん出ている★若干の批判もあるがおおむね受容される傾向のようだ★法改正のコンセプトは円滑化だ★国交省のパンフレットを見ると今後のマンション政策の方向性は「管理の円滑化」と「建物再生の円滑化」である★管理組合の運営が円滑に行なわれるのだから大変いいことだと思われがちだ★ここに硯滴子は強く疑問を持つ★円滑化の内容は管理では連絡先不明者や常時欠席者を母数から除く、再生では議決必要数を5分の4から4分の3に引き下げることだ★円滑化は美名だが実質は切り捨てではないか★本来でいうと切り捨てでなく、該当の人たちをどうしたら議決に参加させられるかの方に手だてを要するのではないか★考えるべき問題点だ。
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2025年6月掲載)