
災害関連死ゼロの社会を目指す㊶ 2025年6月
走行中に大震災が起きたら…
大地震は、いつ、どこで発生するか誰にもわかりませんが、その備えは常にしておくことが必要です。ここでは走行中に大地震が起きた場合、運転者がとるべき行動についてお伝えしていきます。
震災時の運転者はどうすべきか
大地震が発生した場合、走行中にパンクしたような状態になり、ハンドルをとられて運転が困難になります。しかし、慌てて自分だけスピードを落とさないようにし、まずは周囲の状況を確認(他の車や障害物、建物等に衝突などしないよう)しながら、ハザードランプを点滅させるなどして注意喚起をします。その後、急ブレーキを避け、ゆっくりスピードを落とし、できるだけ安全な方法で交差点を避けて、道路の左側にクルマを寄せ、停止させます。また駐車場や空き地がある場合は、速やかにそちらに移動します。但し、緊急自動車専用路や緊急交通路に指定されている道路では、それ以外の道路に移動します。停車した後、安全のため揺れがおさまるまで車内で待機し、カーラジオなどで、地震情報や交通情報を聞き、その情報や周囲の状況に応じて行動します。
避難する場合は?
避難する場合、車は利用しないでおきます。その場合、できるだけ道路外の場所に移動しておきますが、やむを得ず道路上に置いて避難するときは道路の左側に寄せて駐車し、エンジンを止めてサイドブレーキをかけ窓を閉めます。その際、緊急車両などの通行の妨げになったり、すみやかに移動させる必要があるため、ドアはロックせずにキーは車内の目立つ場所に置いて避難します。
高速道路での対応
あわてることなく減速し、左側に寄せて停車し、エンジンを切ります。万が一、左側に停車できないときは、右側に停車し、中央部分を空けます。エンジンを止めたら、追突事故が起きないようにハザードランプをつけ、停止表示板を後方から進行してくる車から見えやすい位置に置きます。大切なことは警察や高速道路会社の指示を受け、慎重に行動することです。また、特に沿岸部では津波の可能性があるため、津波の高さや到達時間などをラジオなどで情報収集が必要になります。
一般社団法人地域防災支援協会
https://www.boushikyo.jp/
一般社団法人日本環境保健機構
https://jeho.or.jp/
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2025年6月)