国土交通省公表「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」 コンサルタント134社の回答から 設計コンサルタント業務について:2018年12月号掲載

先月は、国土交通省は「※マンション大規模修繕工事に関する実態調査」から、大規模修繕工事の工事内訳、工事金額等を掲載した。今月は、同調査の「設計コンサルタント業務」を掲載する。

※マンション大規模修繕工事に関する実態調査
大規模修繕工事の施工会社選定の際に、管理組合の利益と相反する設計コンサルタントの存在が指摘されていることから、適正な発注の参考となるよう実施された。
調査対象は、直近3年間に大規模修繕工事の設計コンサルタント業務を受注した企業2352社で、そのうち回答の得られた134社、944事例の結果をもとに集計され、大規模修繕工事の「工事内訳」「工事金額」、設計コンサルタント業務の「業務内訳」「業務量」の分布が整理されている。

設計コンサルタントの業務内訳

業務内訳は、全体の調査結果を見ると、調査・診断が15・2%、設計が31・8%、施工会社選定への協力が8・1%、工事監理が40・3%、長期修繕計画の見直しが3・6%となっている。

同調査では、工事回数別による設計コンサルタント業務の内訳も調査しているが、工事回数による大きな違いはない。

設計コンサルタントの業務量

業務量は、全体の傾向で見ると、100人・時間~200人・時間が31・1%、100人・時間までが30・3%、200人・時間~300人・時間が8・7%となっている。

工事回数別で見ても、3回目工事で業務量がやや増える傾向が見られるが、概ね全体の傾向と変わらない。

設計コンサルタントの業務実施期間

業務実施期間(全体)は、1年~1年半が29・5%、1年半~2年が18・8%、6ヶ月~1年が16・2%となっている。

工事回数別でみても、他の項目同様、大きな違いは見られない。

なお、同調査では、設計コンサルタントの業務内訳別の業務量を、マンションの戸数別、床面積別、工事金額別にそれぞれ分けて掲載している。

詳細は、国土交通省ホームページ
「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」

(2018年12月号掲載)