災害関連死ゼロの社会を目指す㊼ 2026年6月
避難場所と避難所の違い
「避難場所」と「避難所」という言葉、似たような言葉ではありますが、意味は違うため「避難場所」と「避難所」の違いを理解して適切な避難行動をとる必要があります。
◆避難場所(Evacuation Site)
避難場所とは、災害から命を守るために緊急的に避難する場所や施設のことをいいます。我が国においては、災害対策基本法に基づき自治体が指定する指定緊急避難場所の制度があります。指定緊急避難場所は、災害の危険から命を守るために緊急的に避難をする場所であり、市町村長により、洪水や土石流、地震、津波等の災害種別ごとに指定が行われます。
◆避難所(Evacuation Shelter)
避難所とは、被災後に自宅を失ったり、自宅に戻ることができない方が一定期間、共同生活を送る施設のこといいます。我が国では、災害対策基本法に基づき自治体が指定する指定避難所の制度があります。さらに市町が指定している指定避難所や高齢者や、障害者その他の特別な配慮を必要とする要配慮者を受け入れるための設備、器材、人材を備えた福祉避難所もあります。指定避難所とは、災害対策基本法施行令第20条の6にて、以下の1~4号を満たしている施設、かつ市町村が指定避難所として指定した場所を指します。
1、避難のための立退きを行った居住者等又は被災者(次号及び次条において「被災者等」という。)を滞在させるために必要かつ適切な規模のものであること
2、速やかに、被災者等を受け入れ、又は生活関連物資を被災者等に配布することが可能な構造又は設備を有するものであること
3、想定される災害による影響が比較的少ない場所にあるものであること
4、車両その他の運搬手段による輸送が比較的容易な場所にあるものであること
◆避難場所と避難所の区別化
2011年の東日本大震災の発災前までは、「避難場所」と「避難所」が明確に区別されていませんでしたが、災害ごとに避難場所が指定されていなかったため、避難場所に逃れたもののその施設に津波が襲来して多数の犠牲者が発生したことから、2013年の災害対策基本法の改正において、緊急の避難場所である「指定緊急避難場所」と、一定期間滞在して避難生活ができる「指定避難所」の規定を設けられました。
一般社団法人地域防災支援協会
https://www.boushikyo.jp/
一般社団法人日本環境保健機構
https://jeho.or.jp/
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2026年6月号掲載)