災害関連死ゼロの社会を目指す⑬ (2020年10月号)

大雨や台風に備えて
 台風や前線の影響で、大雨や洪水、暴風などによる自然災害が発生しやすい季節となりました。そこで今回は早めの避難などの防災行動について述べていきます。

早めの防災行動
 災害から命を守るためには、国や都道府県が行う対策などの「公助」だけでなく、私たちの備え、いわゆる「自助」で災害に対する備えをしておく、危険を感じたら早めに避難するなど、自らの命を守るための防災行動を起こすことが重要となります。
 まず市区町村は、警報などを受けて、ハザードマップなどに基づく危険な区域の住民に対して、避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告、避難指示(緊急)の発令を検討します。また、気象庁では、警報や注意報に先立ち、「警報級の可能性」や大雨や台風に関する防災気象情報を随時提供しています。
 そこで最新の情報を入手するよう心掛け、時間を追って段階的に発表される「注意報」、「警報」、「土砂災害警戒情報」や「危険度分布」を活用して、早めの防災行動をとるようにしましょう。

 

                

 

非常持ち出し品
 ここでは非常持ち出し品の一例を挙げておきますので、リュックサックにまとめて、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。

◎飲料水や食料品など(特に乳児のいる場合、粉ミルクや哺乳瓶など)
◎医薬品など(特に乳児のいる場合、紙おむつなど)
◎貴重品(健康保険証、身分証明書など)、お金
◎衣類(寝袋や雨具なども)
◎ナイフ、缶切り、水筒、懐中電灯、ラジオ、電池、ロープ、マッチやライター、ティッシュ、筆記用具など日用品
◎その他(防災ずきんやヘルメット、予備の眼鏡、地図など)

身の安全第一
 警報や注意報が発表されているときや悪天候のときは、外出は控え、外出している人は、天気が荒れる前に、早めに帰宅するようにしましょう。また、高齢者や子どものいる家庭など、避難に時間を要する家庭では早めに避難することが重要になるため、避難勧告・避難指示があったときは、安全なルートで避難場所にすぐに避難する必要があります。まずは身の安全が第一と考え、素早く行動をとる必要があることを考えておきましょう。

・災害関連死ゼロフォーラム
 http://zero-forum.jp/
・一般社団法人地域防災支援協会
 http://www.boushikyo.jp
・一般社団法人日本環境保健機構
 http://jeho.or.jp

集合住宅管理新聞「アメニティ」457号(2020年10月)掲載