タエコマンションライブ 2015(1月~12月)

マンション施工不良問題は
他人ごとではありません
一日も早い解決を願います

 

 寒くなって来たなと思ったら、12月ですね。電車で出掛けると、有名テーマパークのお土産袋を持った親子連れは、クリスマスの装いです。ツリーやパレードも美しく楽しいんだろうなと思います。主人の生前は、毎年ツリーが飾られると訪れていました。子供達が幼い頃は、家族4人で、成長すると2人で時間を忘れて楽しみました。とても良い思い出です。いつか又、気持ちは2人で訪れたいなぁと思っています。
 さて、今年はマンションの施工不良の問題が発覚し、それは氷山の一角であり、多くの方々が、いつ解決されるか先の見えない状況の中で生活をしている事を知りました。私もマンションに生活をしている人間として他人事ではありません。建築に関しては、素人です。一生に一回の大きな買い物です。購入を決める時には、何をどう調べ、何に気を付ければ良いかなんて見当もつきませんでした。確かな事を信じるしかありません。
 それが、分譲会社や施工業者の知名度だったり、信頼出来るかどうかです。誰でも知っているような業者だったら安心します。そして重要なのは、分譲されている立地条件です。職場から近いかよりも、環境が大切だったりもします。子育てに適しているか、週末に楽しく家族で過ごせるか等、それが全て満たされたら決めます。我が家だって、それで決めました。  こんな大切な、重要な買い物が、間違ってたなんて思いたくありませんよね。新築の分譲マンションに、引っ越しした時の喜び、これから続く幸せな家族での生活への期待。マンション中心に、子供達の教育環境も決まります。子供達の生涯の故郷になるのです。
 今回のこの出来事が、一日も早くすっきり解決して欲しいと思います。そして、二度と同様の問題が起こらないように、業者には努力していただきたいし、購入する側にも正しい情報が欲しいと思います。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年12月号掲載)
【つづく】

 

いまの若者はしっかり者
意識改革が必要なのは私
バブル経験があるだけに

 

 

 朝方、寒くて目が覚めます。敷き毛布を冬用にしました。外出する時の足元は素足にローファーでしたが、ブーツにしました。大好きなパーカーも裏起毛にしました。今年も残すところ2カ月です。一日一日を大切に精一杯生きて行こうと思っています。
 先日、マンションの前で登校班で学校へ向かう小学生と一緒になりました。何となく人数を数えたら12人です。このマンションも高齢化が進みました。多い時には、70人位は居たでしょうか、エントランスホールに入りきれない位でした。放課後、廊下や階段で遊ぶ子供達の声が聞こえなくなったのはいつからでしょうか。エントランスホールの隅で並んでゲームをしているのを時々見掛けたくらいです。あんなに騒がしかったのに。
 このマンションも分譲直後の頃は、幼稚園の送迎バスが、真ん前に停まりました。今は、ディサービスの送迎車が、何台も時間差で訪れるようになりました。
 高齢化が進んでいるのは、我がマンションだけではありません。若者が減って高齢者が増えています。私も、気付けばあと3年もすれば還暦です。高齢者の仲間入りです。今の世の中の様々な問題が、共に生活している息子達と共にとても気になります。
 先日、次男が20歳を迎え、年金への加入案内が来ました。将来受け取れるかどうか解らないから払わないというのかと思ったら、書類をじっくり読み、不明な事はネットで調べ、義務だからときちんと手続きをしていました。政治家は、何となく信じられない気がしますが、現在の若者は将来の不安が多い分しっかりしていて信用できるな、頼もしいなと思いました、日本の将来、大丈夫みたいです。
 心配なのは、不安なのは私ですね。高度成長期、バブルを知っている世代です。学生時代は、濡れ手に粟状態でバイトで荒稼ぎしていました。ブランド物と海外旅行忘れられません。意識改革したいと思います。遅いかな。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年11月号掲載)
【つづく】

 

一人暮らしの父が入院
仕事を休んで実家へ
一軒家の掃除は大変!

 

 

 今年の秋の幕明けは、台風の被害の連続で大変でした。日本列島を取り巻く気象は、どうなってしまうのだろうと不安になってしまいます。被害に遭った方々には心より御見舞い申し上げます。そして、現地でボランティア活動をしている皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。どうか、お身体を大切にして下さい。一日も早く今まで通りの生活を取り戻されますようにお祈り申し上げます。
 さて、89歳と高齢ですが、元気に一人で暮らしている実家の父が体調を崩して入院しました。幸い症状は軽く一週間で退院となるのですが、仕事を休んで実家に来ています。普段はヘルパーさんが掃除、洗濯を全てして下さるので、一人暮らしには広過ぎる2階建ての家も、荒れる事なく片付けられています。が、本人が入院中は、ヘルパーさんは休みになるので、私が掃除、洗濯をしなけれななりません。嫌いではありませんが、一軒家の家事がこんなに大変とは思いませんでした。
 いつもは、マンションでの生活です。居住面積は広くはないので、掃除機を使用してもコンセントの差替えは1回やれば、全て清める事が出来ます。洗濯も、洗濯機からバルコニーまでリビングを横切る程度なので、すぐに完了です。たまに、念入りに行う時は、冬でも汗を流しますが、楽だったのですね。
 本当、ヘルパーさんに感謝です。1階に掃除機をかけるだけで、コンセントを何回抜いたり差したりしたでしょうか。2階を掃除する時は、かついで登らなければなりません。階段を一段一段掃除する時は、落ちない様に気を付けなければなりません。
 テレビショッピングでコードレスの掃除機を宣伝していますが、必需品なのですね。洗い終わった洗濯物の籠を2階のベランダまで運ぶのも一苦労です。
 生前、母がこんなに大変な思いをしてたんだなと実感しました。専業主婦で気楽だったのではと思っていた事を深く反省しました。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年10月号掲載)
【つづく】

 

朝晩涼しく、夕暮れの空にトンボが飛ぶようになり秋の訪れを感じるこの頃です。

 

 

学生達は夏休みの課題は間に合ったのでしょうか。忘れてないかい?の試験もあるかな。
 さて、私は今、夜勤もある仕事をしているので、皆さんが活動している時間に夜に備えて眠っています。そんな時、マンションの外廊下に面した寝室へ、管理会社の清掃の方が、一生懸命ゴミを集めたり、床を磨いている物音が規則的な音となって響いてきます。
 煩いなぁと言うのではありません。夏の暑い時、冬の寒い時、本当に良く働いて下さるので感謝なのです。私が、仕事へ出掛ける時、駆け降りる階段にもゴミ一つ落ちていないので、気持ち良い爽やかな気分になります。
 エントランスホール横、公園の周りの植栽の雑草取り、剪定も定期的に行われているので、仕事に疲れて帰宅した時、ほっとした気持ちになります。美しい緑って人間を健康にしてくれます。欲を言えば、駐車場、駐輪場になっている部分も植栽だったら嬉しいなと思います。必要なスペースだから仕方がありませんが、駐車場はほとんど外部に頼っているので、全て外部にして、緑溢れるマンションというのはどうでしょうね。反対者多数なのは、解っています。夢です。
 最後に、とにかく一番感謝しているのが、ゴミ集積場です。私も含めて不規則な仕事をしていると、週3回のゴミの日の朝、ルール通りに出すのは不可能です。夜勤明けの日がゴミの日だと、帰宅後では間に合わないので出勤前の前日から出す事になってしまいます。
 もちろん鍵も屋根もあるので、ノラ猫対策は出来ているのですが、見苦しくないように整理清掃するのは大変だなと思います。戸建てに住む友人は、ゴミの日の当番で頭を悩ませていますから、本当に感謝です。
 そんな訳で、私のように草むしりも、植木の世話もゴミ置場の掃除も出来ない人間にとって、良い管理の我がマンション最高です。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年9月号掲載)
【つづく】

 

築40年のマンションに
お洒落に暮らしている
ご婦人宅を訪ねました

 

 

 連日の猛暑で、身体が悲鳴をあげていませんか。私達の子供の頃はここまで暑くはなかったような気がします。昼間、外で遊んでいると危険だなんて信じられませんね。日射しがあまりに強いので、外へ出る時は長袖の洋服の方が涼しいんだなと感じているこの頃です。
 さて、先日、20年程前お世話になった方に再会しました。主人が亡くなった事をきっかけに再び連絡を取り、遊びに行ったり、食事をしたりするようになった友人達との共通の趣味を通じて知り合った女性です。喜寿をとうに過ぎても、美しく元気に、はつらつとされていて我々の目標です。
 その方が、築40年の中古マンションを購入しとてもお洒落に暮らしていたので紹介します。もともとは、定年退職されたご主人と都心にあったご自宅を売却され伊豆高原の別荘地へ移られました。
 ご自分達で好きなように設計まで希望を出されて建てたお宅は、とても素晴しく、私達も将来はこんな暮らしが出来たら良いねと話していましたが、ご主人が何年後かに亡くなられてから、一人で暮らすには広過ぎるので、子供さんの側にマンションを購入したそうです。
 「狭くて驚くわよ!笑わないでね」と案内されたお宅は、最寄駅から車で10分程ですが高台にあり、傾斜地を利用して建っているので、一階にもかかわらず、リビングからの眺めは良く、風通りもあり昼間もクーラーが必要ない位涼しかったです。
 専用に付いている庭はバルコニーから、階段を降りて出るようになっており、南向きなので日当たりが良く、丹精込めて育てられたいろいろなハーブが生き生きと繁っています。そのハーブを、部屋のあちこちに上手に飾り、香りを楽しんでいます。
 広さは、一人暮らしには充分な程度ですが、リビングにはセンスの良い丸いテーブル、壁には、ご主人との思い出の写真や絵が飾られており、訪れるものを穏やかな気持ちにさせてくれる空間でした。癒やされた一日でした。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年8月号掲載)
【つづく】

 

小学校のプールから歓声が
思えば息子達も水泳に夢中で
オリンピックを夢見た時も…

 

 近くの小学校から、先生の吹くホイッスルと子供達の歓声が我がマンションの方向へ響き渡って来ます。日差しが強くなって来て、プール学習が本格的に始ったのでしょう。息子達が通っていた頃、気付かれないように覗きに行った事を思い出します。
 思えば、水泳に夢中だった二人の息子達は7月になると、夏の数々の大会へ向けて連日の泳ぎ込みで、母親としては、彼らの健康管理が課題でした。大切な大会の日に、実力以上の力が出せるように、栄養のある食事を考えたり、関東大会そして全国大会に出場出来るようにと、暑い夏にはいつも心臓がドキドキしていたものです。
 その息子達は、今は、長男は水泳とは縁のない仕事に付き、スキルアップのために、国家試験の勉強中です。次男は、中学、高校と泳ぎ過ぎて身体はボロボロだよと言っており、大学でデザインの勉強をしているので、課題に追われる日々です。連日、夜遅くまでパソコンの前に座って構想を練っているようです。二人ともオリンピック選手になると夢見ていた時もありますが、長男はインターハイ、次男は全国中学を体験し、多くの優れた選手と接し、その中で悩んだり苦しんだりして、それぞれの新しい道を決めました。
 息子達のチームメイトで、リオデジャネイロそして東京オリンピックと、夢を追い続けている友人も居ます。インターネットや新聞で名前を見つけると我が息子達の事のように心臓がドキドキしてしまいます。支えている親の立場になると大変だろうなと思いつつも、日本代表のメンバーの中に名前を見つけたいと思います。頑張ってほしいのです。
 そして、我が息子達には、東京オリンピック開催の時、それぞれの立場で選手や大会運営を支える仕事をしてほしいなと考えています。これは、私の夢です。
 昭和39年の東京オリンピックの時、幼稚園で、ミニ五輪をやったのを思い出しました。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年7月号掲載)
【つづく】

 

休暇が取れたので
気ままな一人旅へ
沖縄は最高でした

 

 

 梅雨の季節になりましたが、真夏のような日差しの日が続いています。今年は、空梅雨なのでしょうか。長雨は苦手ですが、梅雨に濡れた農作物が太陽の光を受けて輝いているのは、美しくて好きなのです。
 さて、先日、三日間の休暇が取れたので一人旅に行って来ました。マンションには、次男と猫を残して出掛けました。
 主人の三回忌を区切りに、時間に追われる日常や周りに気を使う日常から三日間だけだけど逃避してみようかと思ったのです。
 行き先は、憧れの地沖縄にしました。息子達は、修学旅行で訪れていて、いつか一緒に行こうと主人と約束していた場所です。
 格安の航空券とホテルをインターネットで手配し何処を観光するか?何をやるか?は、気分任せにしようと決めました。
 まず、出掛ける前には、現地の予備知識がまったくないのも気楽過ぎるので、ガイドブックを一冊購入して、沖縄本島の交通網と地図と観光地を頭に入れました。そして、訪れる五月中旬は、梅雨入りが予想されるので、雨の沖縄でも楽しもうと覚悟は決めました。
 そんなわけで、当日は準備も体力も充分でした。現地でゆっくり過ごす為の早起きは苦ではなくマンションの外階段を一歩一歩降りながら全てのしがらみを忘れました。
 久し振りの空の旅は最高でした。窓際の席を取る為に早めにチェックインする作戦は成功しました。太陽の光に輝く雲海は素晴しいものでした。座った途端に眠ってしまうのはもったいないです。機内のキャビンアテンダントの動きとか、他のお客様の様子を見ているだけでも、想像力が膨らんで楽しいのです。
 沖縄の天気は最高でした。観光地へも行きましたが、住宅地の中の道を歩いたり、ゆっくりと匂いや音を楽しみました。体の中に熱いパワーをいただいて旅は終わりました。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年6月号掲載)
【つづく】

 

気がつけば入居30年
あちこちで老朽化
リフォームしたいけど…

 

 

 風が爽やかな5月です。今年もまた、我がマンションの外階段には、鯉のぼりが気持ち良さそうに泳いでいます。朝早く仕事で出掛ける時、早起きの鯉のぼり達が風を思い切り受けているさまを見ると今日も一日頑張ろうという元気をもらいます。
 さて、新築分譲で購入した我がマンションですが、気付けばもう30年近くになるのです。洗面所の壁紙は、浴室の湿気の影響か風通しが悪いのか、めくれて剥がれて来ており、コンクリートの下地が覗いています。浴槽の水垢は、完全に取り除くのは不可能です。おまけに、身体を沈めるとミシミシ音がするのです。もう、だましだまし使用している状況です。湯沸かし機能は、2度修理しました。温度調整機能が働かなくなったのです。ここだけは最新式で、〝お風呂が沸きました!〟とたぶん美人なお姉さんの声で知らせてくれますが、浴室に入ると老朽化とその美しい声とのギャップに笑ってしまいます。リフォームしたいなと身体を沈めながら考えます。キッチンの収納の扉も閉まりが悪くなったし、換気扇の音もやたらうるさい。さて、どこから直すべきか、頭の中で算盤を弾いてみます。でも、結局、今は無理だなぁ、次男が社会人になるまで、頑張ってもらわなければなりません。あと3年、大切に大切に使わなければ。
 そんな時、深夜0時、そろそろベッドに入ろうとトイレを使用後、水が流れなくなりました。水を流す機能がどこか切れてしまったのです。バケツで風呂の水を流せば間に合うのですが、階下への水漏れも心配なので、24時間営業の業者へ連絡、午前1時30分に修理に来てもらいました。すると、我が家の便器がレトロだと、今どきこれは珍しいと驚かれ、この際、新しい便器を購入したらと真夜中にリフォームを薦められました。流行のウォシュレットも欲しい。しかし、今夜は、とにかく水を流して下さいと修理をしてもらいましたが、次はどこが壊れるのか心配です。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年5月号掲載)
【つづく】

 

主人との花摘みを思い出します
家族を失った悲しみは深いですが
息子たちは逞しく成長しました

 

 

 満開の桜が美しい季節になりました。我がマンションのあるこの辺りは、温暖な気候で、1時間も車を走らせると菜の花、ひなげし、ストックなどの花々が咲いている街道へ行く事が出来ます。主人とは、春の気配を感じると度々出掛け、両手に抱えきれないほど摘んで来ては、リビングを花畑のようにして楽しみました。ひなげしの愛らしい姿が好きでした。  さて、主人が亡くなってから2年が経とうとしています。愛する家族を失った悲しみ、寂しさは、月日が経つほどに深くなるものだなと実感しています。日々の生活の中で、こんな時、彼だったらどうするのかな、何て言うんだろうなと考える事が多くなりました。
 きっと、頑張って生きなければと必死だった時期が過ぎ、長男は社会人、次男は大学生、私自身も復職した仕事にも慣れたからかなと思います。気持ちに余裕が出て来たのかなとも感じます。
 ふとした時、ああ居ないんだなと気付きます。これは、私だけではないと思います。大切な人を亡くした人だったら通る道なのでしょうね。受け入れなければいけません。
 我がマンションは、築27年余りが経ちます。そのためか、リフォーム業者が工事を勧めに何社も訪れます。今は、次男が大学生で教育費が必要なので卒業するまでは、風呂場も台所もトイレも水回りの設備の老朽化が心配ですが、工事は難しいのです。
 そこで、同居している次男が、業者の対応をしてくれるようになりました。昼間留守なので夜遅くに訪問があったり、電話がかかって来たりするので、家事に忙しい私の代わりに出ていたのですが、近頃、大人びて来た次男は主人のように上手に断ってくれるようになりました。同様に、新聞の勧誘も断ってくれます。頼りになります。
 そんな日の夜、主人の夢を見ました。話しをした主人は初めてでした。「逞しくなったなぁ、安心したよ」と次男の事を言いました。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年4月号掲載)
【つづく】

 

ライブハウス初体験
最初は戸惑いましたが
全身で楽しみました!

 

 

 春の足音が、すぐそこまで聞こえてきませんか。受験生や就職を目指す方々にも春が来た事でしょう。
 我が家も昨年の今頃、次男の受験の結果に一喜一憂してたのを懐かしく思い出します。その息子も、今は、大学でやりたかった勉強をし、講義のない日は、夕食を作ってくれるようになりました。寒い冬は続かない、暖かい春は必ず来る事を実感しています。
 さて、先日、友人に誘われてライブハウスというものを初体験しました。我がマンションは、最寄り駅からバスだし、ローカル線だし、深夜に及ぶライブが終わった後、帰って来られるか不安だったので断ろうかと一度は思ったのです。が、息子がスマホの路線案内を検索してくれて、意外と帰って来られる電車はあると背中を押してくれました。
 そのライブは、スタンディングライブで、座席はなく、立ったままで楽しむというもので、テレビ等で映像を観て盛り上がり様にパワーを感じた事はあり、中年のおばさんが参加しても大丈夫かな、浮かないかなと気になったのですが、誘ってくれた友人も中年のおばさんで、毎月のようにライブに通っているという強者です。
 当日は天気も最高、体調も万全、友人に導かれて荷物とコートを会場のロッカーに預けて、水分補給のためのペットボトルのみを手に中へ。思いがけず、ステージの前方でした。スピーカーから流れる大音量と全身を動かしてライブを楽しむ観客に、どうしようかと戸惑ったものの結局は、汗だくで同調したのでした。
 そして、終了後には、全速力でロッカー経由で走りましたよ地下鉄の駅へ向かって。久し振りの全速力です。ライブの興奮が覚めてないので、いつも以上の力が出たのか、最終にも間に合い無事、帰宅することが出来ました。
 最近、世の中では暗いニュースばかりの気がしていますが、生きていれば楽しい事も沢山あります。前向きに生きて行きましょう。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年3月号掲載)
【つづく】

 

今年のお正月は仕事でした
介護職の待遇がよくなれば
若者も安心して働けるのに

 

 

 年が明けて、時間と仕事に追われているうちに、もう2月です。今年は、お正月休みもなく、ゆっくりする連休もなく新しい1年が始ったなぁと実感する事もなく1カ月が過ぎてしまいました。
 テレビのニュース等で、年末年始海外で過ごした人達を成田空港で取材した映像が流されます。それを観ていると、子供も連れて海外でお正月をゆっくり過ごせるのは羨ましいなと素直に思います。私もいつか、新年を海外で過ごしてみたいものです。やっぱり暖かい常夏の島が良いですね。
 しかしながら今は、休みがなくても仕事があるのが幸せだなと感じています。寒い朝、目覚めて暖かい布団から出るのが嫌で休みたいと思う時もありますが、好きで入った介護の仕事です。どんな疲れた状態で職場へ行っても、利用者様達の顔を見ると元気になります。お年寄りの方達が魔法をかけてくれているみたいです。
 政府は、介護職員の処遇を給与をもっと上げてくださるようです。それは是非お願いしたいです。私の職場でも、我が家の子供達と同世代の若者達が、笑顔を忘れずに利用者の立場に立った介護をしています。私は、そんな彼らに日々教えられています。
 介護職員の平均給与は、他の職種より十万円近く安いと言われており、その事による質の低下が懸念されていますが、私達の意識はそんな事はありません。しかし、家庭を持ち子供を育てるには充分ではありません。若い世代の職員達が安心して、介護の現場で働けるための政策をお願いしたいです。子供の将来の学費のために、好きな介護の現場を去った職員もいます。志のある優れた人材を現場に残すために、何とかしていただきたいです。
 寒い朝、仕事に出掛けるために、マンションの外階段を降りて駐車場へ向かいます。そんな時、ディサービスの送迎を待つお年寄りと顔を合わせます。いつまでもお元気でね。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年2月号掲載)
【つづく】

 

新しい年のはじまりです
すべての世代の人々が
安心して暮らせる社会に

 

 

 新しい年が始まりました。今年は、未年で我が家の長男の干支なので、飛躍の一年になれば良いなと思います。未年生まれは、穏やかで温かく、優しい、正義感が強く真面目だと言われているそうです。そして、無器用なのが我が息子。でも、側にいると暖かく他人を安心させてくれる一家に一台、寒い冬には、羊毛布団の次に必要不可欠です。
 さて、年頭に今年はどんな一年になるのかな、どうやって過ごそうかな、無事に過ごせるかなと期待と不安で胸が一杯になってしまいます。まして、この新年は仕事の都合でマンションで猫と私だけの年越しになります。息子達は、姉達家族と父と実家で穏やかに過ごしています。嫌でも、近い将来、子供達が独立して出て行けば、私も独居の高齢者になりつつあるなぁと考えてしまいます。
 年末には、衆院選が実施され、新たな日本の将来に期待もしています。高齢社会となり、それらを支える若者世代の力が盛り上がるのかどうかが大切なところです。その若者達が、安心して過ごせる世の中なのか、それが試される選挙だったのでしょう。
 ある議員が、高齢者が増えるのが問題ではなく、子供を産まないのが問題だと発言していました。産まないのではなく、様々な要因で産めない。〝女性が安心して働き、子供を安心して産み育てられる社会へ〟とかなり以前から叫ばれており、その度に増税がされたはずです。その度に期待し、少しずつは良くなっているのかと思いつつも、期待通りには行っていない状況で、大変な思いで子育てをしている若い世代の方を職場でも見ます。
 すべての世代の人々が笑顔で過ごせる社会になってほしいです。安心して子育てが出来る、安心して親の介護が出来る、働く意欲のある若者が、力を発揮出来る場を多く提供してほしい。そんな当然の事を実現してほしいです。
 かつて、子供達の明るい声が響き渡ったこのマンションも今は、静かなものです。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年1月号掲載)
【つづく】