マンション再生ーその3

-マンション再生-その計画と実施 3
マンションは、人間の生活の器「シェルタ-」である。外は凍りつく真冬の寒さであっても、一歩、家の中に入れば寒さをしのぐ暖かさがある。 そして、水が出る、電気がつきテレビも見られる。ガスにより炊事・入浴ができる。 現代では、これら生活の器とライフラインのどれ一つが欠けても、すぐ日常生活に支障をきたす。 様々な機能を持つ住宅という「器」は正常に機能していることが「あたりまえ」と考えられており、 そのために日常的管理に始まり、計画的な修繕が行われている。 しかし、現実にはこのあたりまえの「管理組合としての業務」が意外に知られていないことが多い。

維持管理とは何か

今回は、この維持管理(メンテナンス)という行為の中味は何か、また、その用語には定義があるもの、 曖昧いなものなど様々であるが、これらを私なりに整理したものを[表.維持・保全の内容と分類]に示している。 以下に、それぞれの定義と具体内容について解説する。

増築*4
※都市計画法・建築基準法等の法令での所要条件の確保、合意形成、確認申請等の手続き

建替*4
※同上 一定要件での以上での集会決議 棟別建替え 全棟建替え

*1:マンション規模により会計区分が異なる場合もある。
*2:計画修繕工事の長・中・短期の修繕周期は、建物・部材の仕組みにより異なるものがある。
*3:団地型マンションが対象となるが、外構・工作物として項目立てする場合もある。
*4:増築・建替え等は維持管理とは次元の異なるものであるが、マンション再生の視点から加えている。

● 保守・点検
建物の機能を維持するために、建物各部の不具合や設備機器等の作動に異常がないかを定期的に検査、 消耗品の交換や作動調整等を行うこと。また、点検結果を修繕計画に的確に反映させ、 更に、修繕の適正を期するために行う維持保全の基本的業務で、以下の内容に分けられる。

日常的点検・補修:日常的点検は、管理員または居住者により建物等の外観目視、及 び簡単な工具・器具を用いた打診等により行うもの。補修は保守(手入れ)と関連し、 日常点検と同時になされることが多く、不具合箇所の軽微な修繕である。

具体内容:管理会社に日常管理等を委託しているマンションでは、委託内容に定期的な巡 回があるが、管理組合の役員がこれらを行っている場合もある。目で見る範囲であるため限界はあるが、主に雨漏り、コンクリ-トの亀裂、タイルの亀裂・浮き等である、異常に気がついたときには、専門家に調査を依頼し対応を検討することが必要である。

定期点検・清掃:専門技術者による定期的な点検、主に設備関係機器等が対象となる。「建築基準法」「消防法」等の関係法令で義務付けられているものもあり、点検周期や方  法を定めている。清掃も同様に「水道法」による規定がある。

具体内容:最も身近なものに日常生活に必要な飲料水が挙げられ、水道施設の検査と報告が義務付けられている。また、高層マンションではエレベ-タ-の保守・点検、消防設備(火災報知・消火栓等)の定期点検と報告が必要となる。更に、給水施設の受水槽・高置水槽の一定以上の規模のものは、定期的な清掃が義務付けられている。その他、ガス・電気設備等にも一定の点検等の規定がある。
これらの定期点検・清掃は法律で義務付けられているものの他、給水施設のポンプ等は正常に作動しているかのチェックが必要であり、また、専有部分を含めた排水管も定期的な清掃が必要である。日常点検・定期検査等は管理会社・専門会社等に委託し行われるが、各点検終了時には、その結果について速やかな報告を受ける体制づくりが求められる。点検で不良箇所が発見された場合は、その原因を調査し早急に対応しなければならない。また、その程度によっては、長期修繕計画の修正を図らなければならない場合もある。