「大規模修繕工事瑕疵保険」2016年上半期の申込数・概況を発表/㈱住宅あんしん保証

 株式会社住宅あんしん保証(本社:東京都中央区、取締役社長:髙橋渉一)は、2016年上半期の「あんしん大規模修繕工事瑕疵保険」の申込数415棟の概況を発表した。
 今年上半期の申込状況は、対前年度比145%と大幅増。同社が保険販売を開始した2010年以降、申込数は毎年増加している。

申込経緯の特徴
 申込の経緯は、工事会社が自主的に加入するケースが8%(前年累計実績10%)、管理組合が工事会社に加入をリクエストしたケースが92%(前年累計実績90%)となっている。
 92%の内訳として、その50%は、管理組合理事が各種セミナーや専門誌等で情報収集を行い、同保険の存在を知ったことで、工事会社の入札参加要件に同保険への加入を挙げていたことが判明。次に40%が設計事務所からのアドバイス、その他10%は管理会社、管理組合団体、マンション管理士からのアドバイスとなっている。
 前出の工事会社が自主的に加入するケース(8%)では、首都圏中堅管理会社、愛知県の専門工事会社、神奈川県の改修工事会社がほとんどを占めている。
 また、一昨年制度化された「住宅リフォーム事業者団体登録制度」により、国交省の登録を受けた団体の会員工事会社による同保険への加入が昨年に比べ2倍の申込となっており、制度を背景とした保険の利用促進が進んでいるとしている。
 新しい工事請負契約書による申込も、増加の要因と同社は分析している。これは、今年4月新規に刊行された「マンション改修工事請負契約約款」に、「大規模修繕工事瑕疵担保責任保険(有・無)」の記載項目があり、同契約書を用いて工事請負契約を結んだ工事会社の48%が同保険に加入した。

申込の傾向
 申込工事種別は、外壁改修・屋上防水工事60%、給排水管路工事(更新)20%、同(更生)10%、耐震工事10%となっている。
 申込に付帯する特約は、外壁改修・屋上防水工事では、防水工事に係る保険期間延長特約10年(屋上部分)が95%、外壁タイル剥落特約(同社が提携する設計事務所団体及び設計事務所が設計監理業務を行う場合に付帯できる)5年が60%、手すり、柵、鉄部等の特約2年が5%となっており、実際にリスクの高い工事内容に即した特約のニーズが高くなっている。
 給排水管路工事(更新・更生)では、給排水管路工事にかかる保険期間延長特約10年が95%と、保険期間5年が基本となる給排水管路工事の期間延長を延ばしたいというニーズが高い。
 工事期間は、「4か月」50%、「3か月」20%、「5か月」10%、「その他」20%と、「4か月」が半数。
 なお、現場検査(事前確認検査、完了時検査)でが15%もの「是正」を指摘している。