自分たちで出来る建物の延命方法(2012年2月号掲載)

大規模修繕などマンションの修繕のため多くの修繕積立金を要します。何か居住者の日頃の使い方や手入れなどで修繕を少なくする方法はありませんか?

居住者の使い方や手入れによる建物の延命は、ごく限られた範囲になりますが、以下の方法があげられます。

◆玄関扉にかいものをしない
通風のため玄関扉に木片などを挟んだりストッパーを付け、開け放しにする事があります。玄関扉にはドアクローザーが付いているため、木片など挟むとドアクローザーの閉める力が上下の丁番に不均一に加わり、丁番が変形してしまい扉が扉枠に擦れたり、ドア枠とドアの間に隙間が出来たりします。

◆流し台シンク等から熱湯を流さない
パスタや麺の茹でた湯をシンクなどに流すと排水管が熱により伸び、管や継手を傷めます。特に塩ビ性の横排水管は伸びて弓なりに曲がってしまうことがあります。曲がった排水管に排水が滞留し、排水不良の原因になります。

◆手の届く箇所は清掃を
物の部材の大半は、汚れたままにしておくと劣化が進みます。日常使用するバルコニーの床や手摺の上部などは比較的こまめに清掃をしますが、手摺の格子部分や支柱・アルミサッシ・網戸・窓格子・雨樋の支持金物・排気口・物干金物・玄関扉なども汚れが付着したままになっている例が多く見られます。これらの清掃も長持ちさせる有効な手段です。

適切な時期に 的確な修繕
管理組合での延命方法になりますが、大規模修繕・鉄部塗装・設備改修などの修繕を適切な時期に的確な仕様で行う事が、最も有効な建物の延命手段になります。そのためには、マンションの状況に則した長期修繕計画を作成しておくことが最重要手段です。

回答者:NPO日住協協力技術者
一級建築士 山田 俊二
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2012年2月号掲載)