災害関連死ゼロの社会を目指す⑱(2021年10月)

土砂災害の場合、想定されること

 以前、大雨の場合に想定されることについて述べましたが、今回はそれに伴う土砂災害に焦点を当てて述べます。まず静岡県熱海市で発生した土砂災害は記憶に新しいと思ますが「安全だと思っていた場所で起き、どこでも災害は起きるんだと思い怖くなった」という声が聞かれます。傾斜が急な山の多い日本では、今回のような大雨により土砂災害が発生しやすいということを知っておく必要があります。

土砂災害の種類

土砂災害には、斜面の地表に近い部分が、雨水の浸透などでゆるみ、突然、崩れ落ちる「がけ崩れ」や斜面の一部あるいは全部が地下水の影響と重力によってゆっくりと斜面下方に移動する「地すべり」(移動する土塊の量が大きいため、甚大な被害を及ぼす)、山腹や川底の石、土砂が長雨や集中豪雨によって一気に下流へと押し流される「土石流」があります。

土砂災害の前兆

では、「がけ崩れ」「地すべり」「土石流」などが起きる前触れとしてどのようなものが挙げられるでしょうか。

がけ崩
・がけにひび割れが起こる
・水が湧き出たり、濁る
・地鳴りがする
・小石がパラパラ落ちる

地滑り
・地面にひび割れが起こる
・地面が陥没する
・樹木が傾く
・地鳴りや山鳴りが起こる
・亀裂や段差が発生する

土石流
・川の水が濁り、流木が混ざる
・腐った土のにおいがする
・雨が降っているのに水位が下がる
・山鳴りがする
・立木がさけたり、石がぶつかり合う音がする

これらだけで判断することは難しいかもしれませんが少しでも参考になればと思います。

 

避難の判断

次に避難の判断ですが、雨が降り出したら、「土砂災害警戒情報」に注意します。家族や親戚、地域内の方々に声をかけあい、早めに近くの避難場所など、安全な場所に避難します。特に、お年寄りや障害のある人など避難に時間がかかる人がいる場合は、移動時間を考えて早めに避難させる必要があります。。夜中に大雨が予想される場合には、暗くなる前に避難することがより安全です。こうした避難はあらかじめ指定された避難場所へ向かうことにこだわらず、川や崖から少しでも離れた、近くの頑丈な建物の上層階に避難するなど、自らの判断でその時点で最善の安全確保行動をとることが重要となります。自分や大事な人の命を守るのは自分自身であることを意識して、情報収集と早めの行動を心掛ける必要があります。

・災害関連死ゼロフォーラム
http://zero-forum.jp/
・一般社団法人地域防災支援協会
http://www.boushikyo.jp
・一般社団法人日本環境保健機構

http://jeho.or.jp

集合住宅管理新聞「アメティ」467号(2021年8月)掲載