桜を見る会は「お目見え」の機会(458号/11月号)

 内閣主催の桜を見る会が新内閣で廃止になった★ただ疑惑をもたれた招待客激増の真相解明は残っている★江戸時代には「お目見え」という言葉があった★将軍と会うこと、あるいは会う資格を持った立場だとの意味だ★人間関係が全てにフラットなマンションでは考えられない★明治以後も身分の上下はなくなったが、庶民が高い地位の人と会う機会が少ないのは今も同じだ★1881(明治14)年の昔から皇室主催の「観桜会」、戦後の1952(昭和27)年からは政府主催の「桜を見る会」という行事だった★桜を見るは名目で実際は高い地位の人と会う「お目見え」の機会なのだ★戦後当初は少人数だったが、徐々に増えスポーツ選手や芸能人も加わるようになった★それに選挙目当ての招待疑惑が発生したのだからなくなるのも当然だろう。
集合住宅管理新聞「アメニティ」458号(2020年11月)掲載