給水システムの更新・屋内外給水管の更新・給水塔の撤去等工事:2009年12月号掲載

A団地(千葉市)

■ 工事見学会を開催

 給水システム等更新工事中のA団地住宅(千葉市・昭和47年旧日本住宅公団分譲・RC造5階建て17棟490戸)において、11月1日NPO日住協千葉県支部・千葉市マンション管理組合協議会の共催、A団地住宅管理組合の協力により工事見学会が開催された。千葉市内のマンション管理組合等16管理組合、70名が参加した。遠方からは神奈川県厚木市の団地からの参加もあった。

 給水システムの更新やカバー工法による室内給水管の更新工事など、今後の給水管改修工事の参考になる内容が主だったので、築年数の古い団地からの参加が多かった。

更新配管の説明を受ける見学者達

■ 工事の主な範囲と内容

 今回工事の範囲と内容については別表の通りであるが、特筆すべき点は更新配管に耐食性・耐震性・施工性に優れた水道用高性能ポリエチレン管(エスロハイパー/積水化学工業)を使用したこと(但し棟内給水竪管はステンレス製)、戸内給水管の更新後の露出配管を化粧カバーで仕上げて美観維持したこと、増圧直結方式に給水システムを変更したこと、など。

■ 工事に至るまでの経緯

 同団地の給水管等改修経緯は、昭和62年に棟内共用竪管と戸内専有部給水管のライニング工事を実施。その後定期的に地下・高架水槽の清掃、揚水ポンプのオーバーホール等を行い、平成12年に3年計画で地下水槽・高架水槽の全面補修と塗装、揚水施設の部分更新・制御盤の改善、揚水管の更新等を実施した。同16年に給水管の老朽度調査を実施した結果、今後延命対策を実施しても経年的老朽化は避けられないとの結論に至り、同16年に「給水施設検討委員会」を設置して他団地の見学会やメーカー等を呼んで勉強会などの検討を続けた。

 また、高架水槽等給水装置の所有者名義が旧公団だったので、解体撤去にあたっては名義変更の手続きが伴った。工事は施工会社の責任施工方式とし、新聞紙上で施工会社を公募、応募14社の中から書類審査・ヒアリング等を実施して京浜管鉄工業㈱に決定した。

 7月から11月の予定で始まった工事も、給水塔等の解体撤去工事をもって無事終了となる。

埋設給水管の芝生養生

浴室内の配管

「施工=京浜管手工業株式会社」

<アメニティ新聞327号 2009年12月掲載記事>