進む照明のLED化~取り替え方を間違えると性能を発揮できないことも~:2020年1月号掲載

消費電力を大幅に削減できることから、従来の蛍光灯等からの転換が進められているLED。電車や様々な店の照明がLEDに変わっており、非住宅施設等では照明のLED化の進展が確認できる。その一方で、住宅でのLED化の進展状況や、今後の展開はどうなのか、照明機器メーカーで構成される(一社)日本照明工業会に聞いた。

電気代を大幅に削減できるLED

照明機器のLED化は、国の政策により進められている。
地球温暖化ガス26%削減(2013年比)という国際公約達成のため、SSL(LED、有機EL、レーザー等の半導体照明機器の総称)の普及率を2020年までにフローで50%、2030年までにストックで100%にすることで、消費電力量を60%削減するという目標が、2016年政府の「エネルギー基本計画」に掲げられた。

着実に進む照明のLED化

この流れを受け、照明機器市場では、照明のLED化が着実に進んでいる。大手メーカーでは、蛍光灯機器の生産を既に終了しているところが多い。そのため、昨年2019年は、供給ベースで照明機器の約98%、今年は100%がLED機器となる見込みだ。
蛍光管も、数年内での生産終了を発表している大手メーカーが複数ある。一方、まだ全住宅の半数程度あると予想される蛍光管の取替需要を見込み、生産を継続する中小メーカもあるため、すぐに蛍光管が無くなることは無いが、将来的な数の減少と価格の高騰化は避けられないという。
LED機器の価格がかなり低下しているのに加え、従来光源からLED機器への取替費用も、電気代の削減により数年で回収可能なことから、今後も順調にLED化は進むものと思われる。

LED照明器具価格の推移

LED化の注意点

既に照明をLEDに替えたという人も多いと思われるが、機器はそのままにLEDに替えただけという人も多いだろう。そのような場合、注意が必要だ。

①電球
電球の場合、口金(差し込み部分の大きさ)やワットが合えば交換できるが、同じ口金、ワットでもLEDは白熱電球よりも大きく、重いため、大きさを確認すること。
LEDは熱に弱いため、密閉した空間で使用すると寿命が短くなる。そのような場所で使用する場合は「SB」「SG」「SGI」マークのあるLED電球を使用する。
また、LEDの光は下方向に光が広がるため、斜めに電球を差し込む場所では十分な光量を確保できないこともあるため、使用する場所も注意が必要だ。

②蛍光管
蛍光管も大きさが合えば、LEDに取り替えられる。しかし、そもそも元の機器はLEDを使うことを前提に作られていないため、長寿命や省エネルギーと言った性能を十分に発揮できず、かつ、機器とLEDの組み合わせが悪いと、発火、発熱といったトラブルが起きることもある。また、メーカーが想定していない使い方のため、メーカー保証の対象外となる。
既存機器が劣化していることも見逃されがちという。機器の配線等の部品も経年劣化し、それが故障の原因となる。使用期間が10年を超えたあたりから故障が増えてくるため、「LEDへの交換は、その性能を十分に発揮し、安全に使い続けるためにも、照明機器そのものを替えることが望ましい」とのことだ。

環形LED取替の注意

(2020年1月号掲載)