59.解明されるオリーヴオイルのちから ~その陰にうごめくフェイク・オイル~

スタートし始めのこのシリーズでも、オリーヴオイルが健康、長寿を支えるエーゲ海、クレタ島の食生活をご紹介しましたが、つい先日、テレビでもその健在ぶりが特集されていました。日本人の数十倍もオリーヴオイルを消費するこの島の人々の生活は、地中海型食生活のモデルともされています。オリーヴオイルをを基本とする地中海型食生活の有用性は、もとから注目されてきましたが、近年は、その力のもつ多面的な秘密が、科学的にも解明つつあります。

◆予防医学からも大きな注目が◆

ポリフェノールやリコピン、カロテロイドなどの豊富なファイトケミカル(シリーズ6参照)によって、からだの抗酸化力や免疫力を高め、その強い抗酸化力でからだのサビつき抑え、豊富なオレイン酸の働きによって、心筋梗塞や脳梗塞など、病気のリスクの軽減が期待できるエキストラバージン・オリーヴオイルは、予防医学の面からもとみに注目が集まってきています。

◆フェイクオイルのつくりかた◆

有用性が高まれば、目ざとく利を得ようとする輩が現れるのも世の常。市場に出回る”エキストラバージン”を偽るオリーヴオイルについては、このシリーズでも幾度となく警鐘を鳴らしてきました。だいぶ以前の記事のようですが、最近、こんな記事を目にしました。イタリアで出版されている「イル サルヴァジェンテ
」に掲載されたもので、詐欺行為としての偽物オリーヴオイルが市場に出る様子が記されていました。イタリアのオリーヴ栽培者の50%が加入する団体・Ovicolaのの代表ジェンナーロ シコロ氏によるその記事には、“エキストラバージンオイルの2本に1本が、五感で感知できるエキストラバージンのもつ官能特性に似するため、化学的に脱臭し混合したオイルを混ぜ、偽装されている“と。良質で、真正なものを消費者にと、頑張っているオリーヴ栽培者にとっては、何ともやりきれないことだろう。わたしたちの選択眼も試されている。 (M)

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