63.『日本産・オリーヴオイル事情』②

~使うから作るへ・広がる耕作地~

 世界地図を見ていて、最近気づいたことがあります。それは緯度で見る限り世界の主要なオリーヴの産地が、おおよそ北緯30度から45度の範囲に位置しているということです。何を言いたいかというと、沖縄や北方領土の一部を除けば、縦長な日本列島もすっぽりその範囲に収まっているということです。それで色めき立ったのが筆者、良質で安価な純国産オリーヴオイル調達の夜明けか?と。

 

◆視線は、使うから作るへ

 

 つまり、この条件から見る限り、わが国の全域がオリーヴ栽培の適地になるのでは?いくら何でもその考えは早計に過ぎました。オリーヴの栽培には、年間を通じた日照時間、降水量、気温といった適地としての条件が整わなければなりません。そういう意味で、世界のオリーヴオイル生産の大半を担う地中海沿岸諸国はその条件をも備えているということになります。では、わが国におけるオリーヴ栽培発祥の地と言われる香川県を除いて、日本にはその適地はないのでしょうか?答えはNO!でした。

 

◆ぞくぞく広がる日本の栽培エリア

 

 神奈川、静岡、岡山、広島、福岡、長崎、熊本、これは先ごろ行われた「日本オリーブオイル品評会」に出品参加した各県です。110年にも及ぶ香川県での苦難に満ちながらも、地道で根気強い努力の種が、いま日本の各地に蒔かれようとしています。また、香川県産のオリーヴオイルは海外での評価も高く、品質においてもイタリアやスペインなど、世界の名だたる産地にも引けを取らない成果を上げているようです。ただ、それらの国々に比べるとまだ、圧倒的に狭い耕地面積や高い生産コストなどから、稀少な分だけ、市場価格は高額にならざるを得ないのが現実のようです。こうした難問をいかに解決していくかが、これからの課題と言えるでしょう。でも明るい兆しは着実に近付いているようです。次号に続く。(M)

2019年7月号掲載

 

おたずねください。
安全でおいしいオリーヴオイルのことを。
良質食材の店「ベル・グスト

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