101.ロッシーニのわかりやすい音楽

音楽家にしてレストラン経営者♪

ステーキにフォアグラとトリュフを組み合わせた、「ロッシーニ風」と呼ばれる豪華な料理をご存知でしょうか。(筆者は食べたことはありませんが、映像で観たことがあります)作曲家のジョアキーノ・アントニオ・ロッシーニの名前が由来で、彼は音楽家としてだけでなく美食家としても有名で、パリ市内でレストランを経営していました。「ロッシーニ風」の伝統的な調理の方法もあるらしく、食通かつうんちく好きで、しかもロッシーニファンには欠かせない料理のようです。
ロッシーニ作曲のいくつかの曲は、読者もお聴きになっていると思います。「セビリアの理髪師」「ウイルアム・テル」「盗むカササギ」「アルジェのイタリア女」など。

 

嘆いたベートーヴェン♪

オペラを40曲ほど創作したのですが、これは真似のできないすごい音楽家であったことを示します。彼の音楽はおおよそ明るく、躍動感に満ちています。ベートーヴェンは彼の才能を認めつつ、自分の音楽の芸術性が聴衆に受けないことを嘆いています。ベートーヴェンの言うとおり、ロッシーニの音楽はどちらかと言えば、心の底から、また思想的・哲学的思考がなされた音楽とは言い難いのですが、気軽に聴きたい聴衆は考える余地や難しいことを感ずることなく、ロッシーニを素直に聴くことができるのです。
と言うわけで、ベートーヴェンも好きですが、ロッシーニを聴くのもいいです。

 

(服部 伸一 エッセイスト・写真家)

集合住宅管理新聞アメニティ435号 (2018年12月号掲載)