118.古関裕而

 昭和の大作曲家♪

NHKの連続ドラマ「エール」の主人公のモデルになっているのは、作曲家の古関裕而さん。彼は、5000もの曲を作ったそうです。「若鷲の歌」「嗚呼神風特別攻撃隊」などの軍歌だけでも40曲ほど。自らの作品で戦地に送られ、戦死した人への自責の念を持ち続けていたそうです。戦後は平和日本を象徴するように、「長崎の鐘」「鐘の鳴る丘」「君の名は」「高原列車は行く」など、ヒット曲を出し続けました。行進曲も多く、甲子園での高校野球大会歌「スポーツ日本の歌『栄光は君に輝く』」やNHKのスポーツ番組の冒頭使われる「スポーツ行進曲」、1964年東京オリンピック開会時の「オリンピック・マーチ」などいずれも優れています。

 紺碧の空♪

昭和の初め、慶応に連敗した早稲田大学野球部。主因に慶応の「若き血」の歌による一致団結力によると分析。早稲田にもそのような応援歌がほしいとできたのが、古関が作曲した早稲田大学第一応援歌「紺碧の空」です。かつて神宮球場で観た、応援団のリードする「紺碧」の大合唱は他大学出身の私も震えるほどでした。
彼はクラシックの作曲家を目指していましたが、裕福だった実家が経済的破綻をきたしてからは生活費を稼げる曲作りに専念することになり、結果的に多くの名曲を生みました。林芙美子の「放浪記」。舞台は森光子の主演で2017回の公演記録。脚本・演出は菊田一夫、音楽は古関裕而でした。森の名演技も彼の曲が引き立てていたとも言えそうです。
ところで「エール」はコロナの影響により、6月27日の放送をもって一時中止になるそうです。読者の皆様、コロナ感染には十分にご留意ください。頑張られている皆様にささやかながら、エールをお送りします。
(服部 伸一 エッセイスト・写真家)

集合住宅管理新聞アメニティ453号 (2020年6月号掲載)